システムデザイン分野

リモートセンシングによる持続可能な世界への貢献

  • 栗原 純一

    教授

    Junichi Kurihara

    E-mail:

    kurihara@do-johodai.ac.jp

    キーワード

    リモートセンシング、スマート農業、ドローン、衛星データ

研究を始めるために必要な知識・能力

必要な知識は研究テーマによって異なりますが、能力として最も必要なのは自分で調べて自分で考える習慣です。また、少なくとも一つのプログラミング言語を一定のレベルまで習得していることも必要です。さらに、指導教員やほかの研究協力者と円滑にコミュニケーションができる能力も求められます。

この研究で身に付く能力

リモートセンシングのデータを収集して分析する能力や、分析結果を検証して評価する能力が身に付きます。また、研究発表や論文作成を通じて、データを視覚化する技術やプレゼンテーション技術、文章作成の技術も必然的に身に付くでしょう。

研究内容

  1. UAVハイパースペクトル観測による水稲の収量予測
    ハイパースペクトルカメラをUAV(ドローン)に搭載し、栽培条件の異なる水稲を観測することで、スペクトルデータから収量を予測する研究です。収穫の約1か月半前に収量が約86%の精度で予測できるようになりました。

  2. リンゴ腐らん病の可視化技術
    リンゴの樹に発生するリンゴ腐らん病をハイパースペクトルカメラやマルチスペクトルカメラで観測し、目視では検出できない発病部を可視化する研究です。この方法では94%以上の精度で発病部を判定できるため、早期に処置することで病気の拡大を防ぐことができます。


  3. オイルパームBSR病の早期検出技術
    ハイパースペクトルカメラをUAVに搭載し、マレーシアのオイルパームプランテーションを観測することで、スペクトルデータからBasal Stem Rot(BSR)病を検出する研究です。これまで難しかった発病初期の検出精度を向上させる方法を明らかにしました。

主な研究業績

Kurihara, J., Nagata, T., Tomiyama, H., Rice Yield Prediction in Different Growth Environments Using Unmanned Aerial Vehicle-Based Hyperspectral Imaging, Remote Sensing, 15, 2004, doi:10.3390/rs15082004, 2023.
Kurihara, J., Yamana, T., Detection of Apple Valsa Canker Based on Hyperspectral Imaging, Remote Sensing, 14, 1420, doi:10.3390/rs14061420, 2022.
Kurihara, J., Koo, V.-C., Guey, C.W., Lee, Y.P., Abidin, H., Early Detection of Basal Stem Rot Disease in Oil Palm Tree Using Unmanned Aerial Vehicle-Based Hyperspectral Imaging, Remote Sensing, 14, 799, doi:10.3390/rs14030799, 2022.

研究室の指導方針

最初に自分の興味があるテーマを探すところから始めてもらいます。教員が一方的にテーマを与えることはありません。自分が興味の持てないテーマでは、根気よく研究を続けることができないからです。教員が与えるのは研究の進め方についてのアドバイスや研究環境だけであり、データの収集を含めてあらゆる作業は自分で進めてもらいます。

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